しかしセーフティスペルのトレーニングや能力測定、能力研究の際は、特別に能力の使用を許可する。
また高レベル能力者など、積極的に能力のトレーニングが必要な者に対しては、能力の使用を許可された限定エリアで行う(結波中央学園や他の教育施設では、複数名の教師が許可を出せば生徒は能力を使用できる)。
それとは別に、生徒会に所属している生徒は能力の使用を認められているが、許可なく使用することはできない。
統括司令本部により、個別に能力使用認証を与えられ一定期間能力の使用を許可される。この認証を得られなければ、生徒会役員であろうとも能力の無断使用は、運営規約違反となり罰せられる可能性がある。
能力使用認証が与えられるまでの一般的な過程は、出動要請を運営委員が受け、それを統括司令本部に報告、そこで出動する執行部の機動隊と各隊員の選定を行い、生徒会幹部の名義で高度政令都市上層部へ申請、許可が降りれば統括司令本部から各隊員へ能力使用認証が発行される。
各人へ能力使用認証が与えられるまでに要する時間は、およそ5分程度とされている。上記の場合でない例外的な申請の場合はさらに時間が必要となる(勤務時間外の隊員を緊急出動させる場合など)。
能力使用認証は各人の個人端末(学生証)に送られ、認証画面を表示させる。画面には認証を与えられた生徒の名前と共に二次元バーコードが表示され、高都自警など、生徒会以外の組織でも正式な認証であることを確認できるようになっている。
能力使用認証の範囲は各人により違い、念動力など危険性の高い能力は、携行が許可されたもの以外の武器による攻撃を認められていない場合が多く、限定的となっている。
一方、高速移動や飛行能力は車道や都市上空の通過を許可されている場合が多く、認証を得られれば、ほぼ制約なしに能力を使用できる。
ただし、認証される範囲は各人の能力値に大きく左右されるため、上記に場合に当てはまらない者もいる。
また能力使用認証とは別に、半永続的に能力の使用を認められている生徒も存在する。
ESP能力者の中には幼い頃から常時能力を発動させている能力者が、極希に存在している。彼等は、能力を発動している状態が通常であり、発動させていない状態は、視力や聴覚を失っている状態に等しい。
そのため不慮の事故や怪我を負う可能性、体調を崩してしまうことがあるので、危機回避と健康の面から半永続的な能力の使用を認められている。
──松原良太郎著『結波市・高度政令都市』より抜粋
作:昌和ロビンソン
作:昌和ロビンソン