REPORT
【s13rhg】
結波中央学園は結波市で最大の規模をもつ高等学校だ。
全校生徒は1200名を超え、生徒数も最大だ。
校内の施設も非常に充実しており、クラス棟、多目的棟、特別教室棟、その他いくつもの校舎が敷地内にそびえ立ち、体育館や運動場などは複数ある。
それだけの設備なら広大な敷地が必要なはずだが、校舎の高層化や緻密に計算された施設の配置などによって、驚くほどコンパクトにまとまっている。
(中略)
学生地区の高等学校には特定の能力を持つヴァリエンティアだけを集めた、特化した専門校がいくつか存在している。
だが、結波中央学園はそのような専門校ではなく、学生地区の一般的な高等学校と同じように、在籍しているヴァリエンティアに能力の偏りはない。それでも一般的な学生地区の高等学校のように、おおよそ平均的な能力値のヴァリエンティアばかりが在籍しているわけではなく、高レベル認定を受けるようなヴァリエンティアも多数在籍しているのが印象的だ。*1
そして最も特徴的なのが入学してくるヴァリエンティアの中に『アンダーポイント枠』があることだ。
これによって、結波中央学園は学生地区の高等学校でありながらアンダーポイント能力者が在籍している。
本来なら、アンダーポイント能力者はアンダーポイント地区の学校に在籍することになっているので、彼らが学生地区の学校に通うことはないはずだ。
しかし結波中央学園は、この『アンダーポイント枠』という制度で多くのアンダーポイント能力者を入学させている。
これは「多角的な超能力研究を行うため、様々な能力を持つ生徒が能力値の大小に関わらず在籍しているべきである」という方針によって設けられた制度だ。
この様な制度を採用しているのは学生地区の高等学校の中でも結波中央学園だけだ。*2
(中略)
以上のことから、結波中央学園は結波市の高等学校の中でも特異な場所であることがわかる。
*1 「高レベル認定を受けるようなヴァリエンティアも多数在籍している」と言うよりも、結波中央学園には意図的に高レベル認定をされているヴァリエンティアが集められている。
結波市で有名なヴァリエンティアのほとんどがこの学校に在籍しており、最重要能力者の織戸神那子を筆頭にサイコキネシス、パイロキネシス、身体強化能力、高速移動、透視能力、など日本のヴァリエンティアの中で最高値を示した者のほとんどが結波中央学園の生徒となっている。
他にもESP系能力や遠隔操作系能力の専門校があるなか、それらの能力の最高値を示したヴァリエンティアが結波中央学園に在籍しているのは、何かしらの調整がされているためだと推測できる。
*2 結波中央学園だけが『アンダーポイント枠』を採用しているため、学生地区で暮らしているアンダーポイント能力者は全員、当校の生徒ということになる。
──著者不明
作:昌和ロビンソン